出国税1000円で海外旅行が実質値上げ!?観光庁で議論。

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2017年9月15日、外国人観光客を年間4000万人に増加させる目標に向けて、観光庁で各関係者による有識者会議が初めて開かれた。

外国人観光客誘致の議論の中、出てきたのが「出国税」なる言葉。聞きなれないフレーズだが・・なんだか消費者には優しくない予感が・・・

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出国税は既に施行中

日本ではすでに「出国税」という税金が存在する。現在施行されている出国税は主に、

・日本国から他国へ移り住む際に発生する税金。

・有価証券等の所有権を日本国外に住む人間に移転、譲渡した場合。

大きくは2つ。解りやすく説明すると、富裕層の税金対策を許さない意図のもの。

出国税とは、正式には国外転出時課税制度といいまして、1億円以上の株式等を有する富裕層が海外転出をする際に含み益に所得税を課税するという制度です。平成27年度の税制改正で決定し、平成27年7月1日から導入されました。すでに日本を除くG7では導入済みということもあり、遅ればせながら日本もこれを導入することとなりました。

これまでは、大きな株式等の含み益を有するオーナー経営者が、シンガポールや香港のように海外に移転してから株式等を売却して課税を逃れるケースがあり、問題視されていました。以下、我が国で導入された出国税の概要についてみていきたいと思います。

(1)課税対象となる場合とは?

出国税が税対象となる場合とは、日本居住者である個人が国外転出する場合のほか、贈与・相続・遺贈により含み益を有している株式等を日本非居住者である方に移転させた場合にも課税されます。ここでいう国外転出とは、国内に住所及び居所を有しないこととなることをいいます。

このような場合には、株式等の有価証券に係る未実現利益(含み益)が実現したとみなされるので所得税及び復興特別所得税の課税対象となってまいります。

(2)出国税が課税される適用対象者

国外に転出する日本居住者が、以下の2つの要件を満たす場合には、出国税の適用対象者となります。

①以下の対象資産の価額等の合計額が1億円以上であること(時価ベース)

・国外転出時に保有している所得税法に規定する有価証券、匿名組合契約出資金の価額
・国外転出時に契約している未決済デリバティブ取引等のみなし決済損益の金額

②国外転居の日の前10年以内に、国内に住所等を有していた期間が5年超であること

引用:汐留パートナーズ税理士法人

2016年に問題になりましたが、日本企業が課税を逃れる為、海外にペーパーカンパニーを作り、そこへ資金を移動したり、有価証券を移動してから売却。ほぼブラックとも言える税金対策をしており、こういったいわば「脱税行為」を防ぐのが主な目的だろう。

それに対し今回の出国税は・・

出国税は世界の常識。その種類は?

今回の出国税は皆さんのイメージ通り?

個人が旅行で出国する際に何らかの形で税金を納めよというもの。しかし、今回の会合時には具体的な内容は固まっておらず、「即施行」とはならない様だ。ただ、海外ではこの「出国税」にあたるものは多く設置されており、「ひな形」もある事から、今後も導入する方向で協議が重ねられるのは間違いないだろう。

では世界で設定されている「出国税」当たるものはどういったものがあるのだろうか?

各国の出国税

  • 香港:出国税(120香港ドル・1350円)
  • 韓国:出国納付金(1万ウォン・975円)
  • メキシコ:出国料(29.85usドル・3350円)
  • オーストラリア:出国料(60オーストラリアドル・5100円)
  • スリランカ:出国税(1620円)
  • パナマ:出国税(2310円・注:9時間以内の乗り継ぎ時は不要)
  • アルゼンチン:出国税(1160円)
  • アメリカ:電子渡航認証制度に基づく申請手数料
    ビザ免除国からの渡航者に対し、「電子渡航認証システム(ESTA)」の申請手数料として14ドル(1540円)を徴収。

ここまでは解りやすい「出国税」そのものだ。

様々な空港に関わる税金

また、その他、空港利用者に課せられる税金も様々ある。「航空旅客税」「国際通行税」「出発税」など多岐にわたる。

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出国税は訪日外国人に?それとも日本人にも?

出国税の対象は訪日の外国人への課税なのか?そもそも外国人観光客を増やすための資金にする税金だ。外国人からの徴収には慎重になるのではないか?

今回の「出国税」は、外国へ渡航する日本人への課税は施行されると見て間違いないだろう。観光庁の発表しているデータによると2015年の出国日本人数は1620万人。

仮に1人から1000円の税金徴収だとしても162億円。これは2017年の官公庁の予算、210億円の約75%。大きな財源になる事は間違いない。さらに何らかの形で訪日外国人からも税金を徴収すれば、一気に今の予算の倍近くなる。

もちろん、問題点もある。

海外旅行に行きたく無くなる?

日本人渡航客は、韓国や台湾、香港など「近場」にいくパーセンテージが高い。

観光庁の統計によると、全渡航者の約半分弱がアジアへの渡航者だ。数時間で行ける手軽さがもちろん魅力なのだが、近場なのに「税金がかかる」となると心理的に消極的になるのは否めないだろう。

また、額の問題もあるだろう。

今回の会合ではまだまだ踏み込んだ議論は行われなかったが、なんにせよ、十分な意見交換をし、国民が納得できる説明が整然とできる位まで煮詰めた上で決定して欲しいものである。

 

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